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ある日、いつものようにお菓子を食べようと、個包装の袋を手に取りました。
上のギザギザをつまんで、いつも通り「ピッ」と開けようとした、その瞬間。
……あれ?
全然開かない。
力を入れても切れず、反対側を試すと今度はあっさり開封。
「同じギザギザなのに、なんでこんなに違うんだろう?」
そんな素朴な疑問から、今回はお菓子の個包装にある上下のギザギザの仕組みについて、少し調べてみることにしました。
お菓子の袋のギザギザは何のため?
まず気になるのが、袋の上下についているギザギザの正体です。
これは見た目のデザインではなく、袋を開けるための重要な加工です。
このギザギザは、正式には
「ノッチ(切り欠き)」
と呼ばれています。
ノッチは、袋を開封する際の裂け始めのきっかけを作る役割を持っています。
つまり、
「ここから裂いてください」
という、メーカーからの小さな合図なのです。
なぜ同じギザギザなのに開けやすさが違うのか?
では、なぜ上下どちらにもノッチがあるのに、
- 片方はスッと開く
- もう片方は驚くほど開かない
という違いが生まれるのでしょうか。
調べてみて分かったのは、袋の素材そのものに秘密があるということでした。
プラスチックフィルムには「裂けやすい方向」がある
お菓子の個包装に使われているプラスチックフィルムは、製造工程で引き伸ばされながら作られます。
この工程によって、フィルムには一定の方向性が生まれます。
簡単に言うと、
- 裂けやすい方向
- 裂けにくい方向
が存在するのです。
これは、紙を木目に沿って裂くと簡単に裂けるのに、逆方向だと裂きにくいのとよく似ています。
上下で開けやすさが違う理由
袋の上下で開けやすさが違うのは、
ノッチが入っている向きと、フィルムの裂けやすい方向が一致しているかどうかが関係しています。
多くの場合、
- 上側:裂けやすい方向にノッチが入っている
- 下側:裂けにくい方向になっている
という構造になっています。
その結果、
「上は簡単、下は開かない」
という現象が起こるのです。
「こちらからお開けください」の意味
ここで思い出したいのが、袋に印刷されている
「こちらからお開けください」
「OPEN」
という表示。
これは単なる親切表示ではなく、
フィルムの裂けやすさを計算した上で指定された開封位置です。
表示がある場合は、素直にそこから開けるのが正解なのですね。
実は「開けにくい側」にも大事な役割がある
ここまで読むと、
「全部開けやすくすればいいのに」
と思うかもしれません。
しかし、開けにくい側があるのには、ちゃんと理由があります。
もし袋がどの方向にも簡単に裂けてしまうと、
- 輸送中の振動
- 店頭での接触
- カバンの中での圧力
などで、意図せず破れてしまう可能性が高くなります。
つまり、お菓子の袋は
- 開けやすさ
- 破れにくさ
この2つを両立させるため、あえてバランス設計されているのです。
何気ないお菓子にも詰まった工夫と技術
今回あらためて調べてみて感じたのは、
「普段何気なく使っているものほど、よく考えられている」
ということでした。
お菓子の味やパッケージデザインだけでなく、
どう開けるか、どう守るかまで計算されている。
次にお菓子を開封するときは、
ぜひ袋の上下を見比べてみてください。
「だからこっちが開けやすいのか」
そんな小さな発見が、ちょっと楽しい時間になるかもしれません。